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2010年9月 9日(木) 10:32 JST

JETROが日本の翻訳会社の敵を助けている

今までJETRO(ジェトロ)に対しては、そう悪いイメージは持っていなかったのだが、インドの大手翻訳会社の日本誘致を支援したことを知った今、猛烈な嫌悪感を覚えずにはいられない。

日本国民の血税がジェトロへ年間何百億も交付されているわけだが、ジェトロはその金でインドの翻訳会社を支援しているわけで、当然、インドの大手翻訳会社は日本の翻訳会社から仕事を奪っていく。 翻訳会社は景気の影響を受けやすいため、不景気下にある現在、どこも経営が厳しいと推測される。 日本の翻訳会は大手までもが大して儲からないような仕事にまで手を出してくるような異常事態となっており、かなり余剰人員が発生していると考えて良い状態だろう。

そういう状態のところにもってきて、JETROは、今年4月設立のインドの翻訳会社に、テンポラリーオフィスの貸与、会社設立に係る手続き情報、物件に係る情報提供および不動産会社の紹介などのサービスを提供したわけだ。

JETROは海外の企業を日本に誘致することも「仕事のうち」と考えているかもしれないが、従来の誘致であれば、日本国内での雇用の増加や外貨獲得といったプラスの面があっただろうが、今回のケースは全く違う。 日本での営業のため若干の日本人を雇用することはあるかもしれないが、大して日本人の雇用にプラスになるわけではないだろうし、当然、インドの翻訳会社は、日本企業から翻訳業務を受注して人件費の安い海外で翻訳するであろうから、日本企業が支払う翻訳代金のほとんどは海外に流れてそれでおしまいとなる。 つまり、日本の国にとってメリットは無いと考えられる。

この 「インドの翻訳会社が日本企業から翻訳業務を受注して人件費の安い海外で翻訳する」 ビジネスモデルは、既存の日本の翻訳会社にとって非常に大きな脅威となる。 なにせ日本人は賃金が高いから、日本ベースの翻訳会社と比べると人件費が大幅に安いインドの翻訳会社が大きく有利となるわけで、恐らく、このインドの翻訳会社は、日本の国内で急成長することとなり、既存の日本の翻訳会社を倒産ないし大幅な縮小へと導くことになると予見される。

さらに、翻訳業界は翻訳会社の下にフリーランス翻訳者という、いわば下請けがついているような構造になっているわけで、そのフリーランス翻訳者も深刻な影響を受けることが予見される。 日本の翻訳会社は、なんだかんだ言っても、まだ海外の翻訳会社よりは日本国内のフリーランス翻訳者を使っていると思われるが、海外の翻訳会社は、ドライに、コストで判断していくだろうから、今まで日本国内のフリーランス翻訳者に回っていた仕事も、人件費の安い海外のフリーランス翻訳者に回るようになるだろう。

別に日本の翻訳会社を保護しろとは言わないが、このようなアンフェアな、日本の翻訳会社を苦しめる支援を、日本の国費で行うような変なことは許されるものではないというのが私の主張だ。

民主党政権で、このようなおかしな支援を見直していただけることを切に願う。

翻訳サービス合同会社 代表 田吹

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