筆頭者
2009年9月25日(金) 23:34 JST
戸籍謄本における 「筆頭者」 は 「戸籍謄本の中で一番最初に記載されている人」 という意味ですので、以下のように翻訳すると良いと考えられます。 [ 筆頭者という用語の意味や翻訳について ]
● 筆頭者という戸籍謄本用語の意味
筆頭者というのは、戸籍謄本の中で一番最初に記載されている人という意味であり、それぞれの戸籍謄本を識別するためのキーワード(タグ)として存在しています。
ですので、筆頭者という用語は、戸籍謄本そのものの中に現れることはまず無く、通常、特定の戸籍謄本を他の文書より呼び出す際に使われます。
● 筆頭者という戸籍謄本用語の翻訳
現在のところ定訳らしきものは無いと思われます。 翻訳会社ソリュテック的には以下のように翻訳したりしています。
・ Fist person entered in the family register
・ Fist person listed on the family register
尚、entered とかlisted の動詞を appeared や written などに代えることもできるでしょう。
ただ、これだと日本語だとたった3文字の 「筆頭者」 が、翻訳すると7ワードの 「Fist person entered in the family register」 と大幅に長くなってしまい、うまくスペースに収まらなくなる場合があります。
レイアウトの都合などで、狭いスペースに収めなければならない場合には、Head of the Family で一旦表現しておき、それに以下のような訳注を付ける方法も用いています。
* Translation Note: In this document, the term "Head of the Family" means the person who is listed first on the Family Register regardless of the person's position in the family.
● 筆頭者に類似する用語との混同
[ Head of a Family という訳について ]
多くのサイトで、筆頭者の訳文として "Head of a Family" が紹介されています。 しかし、これは、単独で筆頭者の訳語として使うには問題があります。
なぜならば "Head of a Family" には 「家族の長」 というニュアンスが含まれてしまうためです。
日本の戸籍謄本では時代の変化にあわせ 「家族の長」 というニュアンスを排除するため、あえて 「筆頭者」 と言っているわけなので、その意図に真っ向から反してしまいます。
この程度のズレは許容範囲であると考える人も多いようですが、私は、これは大きなズレであり、使うのであれば、訳注で 「家族の長」 というニュアンスを排除する必要があると考えます。
ちなみに、Head に 「見出し」 という意味があるから良いではないかと主張する方がいらっしゃるかもしれませんが、 現実的に "Head of a Family" という塊で見た場合には Head を 「見出し」 と解釈する人よりは 集団をまとめる 「長」 と解釈する人の方が圧倒的に多いと考えられますので、いくら Head に 「見出し」 という意味があっても、それは実質的に無意味であると言わざるを得ません。
[ Head of Household ならびに Householder ]
これは、完全に筆頭者と世帯主を混同しているケースです。 筆頭者と世帯主は概念的に別のものですので注意が必要です。
世帯主というと「主」という漢字が示すとおり 「世帯の代表」 という意味合いがありますが、筆頭者にはそのような「主」とか「代表」と言った意味は無く、単に戸籍謄本の中で一番最初に記載されている人という意味しかありません。
あるサイトの戸籍謄本の翻訳サンプルで、筆頭者が Householder となっているのを見かけたことがありますが、これは、適切な訳とは言えません。Householder というと世帯主の方になってしまうからです。
※ ちなみに世帯主については、Householder の他にも Head of Household という訳あります。 Householder は短くて良いのですが、Head of Household の方がわかりやすく 「しっくり」 しますので、世帯主については Head of Household が「ほぼ定訳」 と言って良いでしょう。
● 戸籍謄本で筆頭者という用語が使われるようになった背景
日本の戸籍謄本は長い歴史を持っています。 現在の 「筆頭者」は、そもそも存在していたものではなく、古い戸籍謄本では、現在の 「筆頭者」 の欄には、家督を相続した 「家長」 の名前が書かれていました。
昔、戦前までは 「本家」 とか 「分家」 とか言うように 「家」 というのが重要な「括り」として存在し、家族の誰かが問題を起こした場合に 「家」 の責任も問われました。 時代劇などで出てくる「お家取り潰し」などがその例です。
ですので、家族を束ねる家長の存在というのは、会社で言えば社長みたいなもので、家長は家レベルでの責任を負うと同時に家の中における権力も大きなものがありました。当然、戸籍謄本の代表者として 「家長」 の名前が書かれていたわけです。
しかし、戦後、日本の民法は大きく変わりました。 戸籍謄本もそれに併せる必要が生じたのですが、全面的に変更したのでは大変な手間がかかりますし、大きな混乱を生じることが予想されたため、全面的な変更は行わず、たとえば、 「家長」 を 「筆頭者」と解釈するといった解釈で、こじつけ 的に 「つじつま」 を合わせることで変化を克服したわけです。 ある意味、もの凄いアイデアと言えるでしょう。
このように、日本の戸籍謄本というものが時代にあわせて変化してきたために、もともと 「家長」 だったところが、戦後の民法改革に伴い 「筆頭者」 に概念的に置き換えられていった背景があるのです。
● 筆頭者という戸籍謄本用語の意味
筆頭者というのは、戸籍謄本の中で一番最初に記載されている人という意味であり、それぞれの戸籍謄本を識別するためのキーワード(タグ)として存在しています。
ですので、筆頭者という用語は、戸籍謄本そのものの中に現れることはまず無く、通常、特定の戸籍謄本を他の文書より呼び出す際に使われます。
● 筆頭者という戸籍謄本用語の翻訳
現在のところ定訳らしきものは無いと思われます。 翻訳会社ソリュテック的には以下のように翻訳したりしています。
・ Fist person entered in the family register
・ Fist person listed on the family register
尚、entered とかlisted の動詞を appeared や written などに代えることもできるでしょう。
ただ、これだと日本語だとたった3文字の 「筆頭者」 が、翻訳すると7ワードの 「Fist person entered in the family register」 と大幅に長くなってしまい、うまくスペースに収まらなくなる場合があります。
レイアウトの都合などで、狭いスペースに収めなければならない場合には、Head of the Family で一旦表現しておき、それに以下のような訳注を付ける方法も用いています。
* Translation Note: In this document, the term "Head of the Family" means the person who is listed first on the Family Register regardless of the person's position in the family.
● 筆頭者に類似する用語との混同
[ Head of a Family という訳について ]
多くのサイトで、筆頭者の訳文として "Head of a Family" が紹介されています。 しかし、これは、単独で筆頭者の訳語として使うには問題があります。
なぜならば "Head of a Family" には 「家族の長」 というニュアンスが含まれてしまうためです。
日本の戸籍謄本では時代の変化にあわせ 「家族の長」 というニュアンスを排除するため、あえて 「筆頭者」 と言っているわけなので、その意図に真っ向から反してしまいます。
この程度のズレは許容範囲であると考える人も多いようですが、私は、これは大きなズレであり、使うのであれば、訳注で 「家族の長」 というニュアンスを排除する必要があると考えます。
ちなみに、Head に 「見出し」 という意味があるから良いではないかと主張する方がいらっしゃるかもしれませんが、 現実的に "Head of a Family" という塊で見た場合には Head を 「見出し」 と解釈する人よりは 集団をまとめる 「長」 と解釈する人の方が圧倒的に多いと考えられますので、いくら Head に 「見出し」 という意味があっても、それは実質的に無意味であると言わざるを得ません。
[ Head of Household ならびに Householder ]
これは、完全に筆頭者と世帯主を混同しているケースです。 筆頭者と世帯主は概念的に別のものですので注意が必要です。
世帯主というと「主」という漢字が示すとおり 「世帯の代表」 という意味合いがありますが、筆頭者にはそのような「主」とか「代表」と言った意味は無く、単に戸籍謄本の中で一番最初に記載されている人という意味しかありません。
あるサイトの戸籍謄本の翻訳サンプルで、筆頭者が Householder となっているのを見かけたことがありますが、これは、適切な訳とは言えません。Householder というと世帯主の方になってしまうからです。
※ ちなみに世帯主については、Householder の他にも Head of Household という訳あります。 Householder は短くて良いのですが、Head of Household の方がわかりやすく 「しっくり」 しますので、世帯主については Head of Household が「ほぼ定訳」 と言って良いでしょう。
● 戸籍謄本で筆頭者という用語が使われるようになった背景
日本の戸籍謄本は長い歴史を持っています。 現在の 「筆頭者」は、そもそも存在していたものではなく、古い戸籍謄本では、現在の 「筆頭者」 の欄には、家督を相続した 「家長」 の名前が書かれていました。
昔、戦前までは 「本家」 とか 「分家」 とか言うように 「家」 というのが重要な「括り」として存在し、家族の誰かが問題を起こした場合に 「家」 の責任も問われました。 時代劇などで出てくる「お家取り潰し」などがその例です。
ですので、家族を束ねる家長の存在というのは、会社で言えば社長みたいなもので、家長は家レベルでの責任を負うと同時に家の中における権力も大きなものがありました。当然、戸籍謄本の代表者として 「家長」 の名前が書かれていたわけです。
しかし、戦後、日本の民法は大きく変わりました。 戸籍謄本もそれに併せる必要が生じたのですが、全面的に変更したのでは大変な手間がかかりますし、大きな混乱を生じることが予想されたため、全面的な変更は行わず、たとえば、 「家長」 を 「筆頭者」と解釈するといった解釈で、こじつけ 的に 「つじつま」 を合わせることで変化を克服したわけです。 ある意味、もの凄いアイデアと言えるでしょう。
このように、日本の戸籍謄本というものが時代にあわせて変化してきたために、もともと 「家長」 だったところが、戦後の民法改革に伴い 「筆頭者」 に概念的に置き換えられていった背景があるのです。