長崎キヤノンの立ち上げ延期
2008年12月20日(土) 19:27 JST
先週書いた記事1ドル88円台で大掃除の中で 「長崎キヤノンは、長崎県から莫大な誘致費用などを受けているだろうし、既に造成まで完了している段階であることなどを考えると、長崎キヤノンは立ち上げないといけない状況だと推測される。」 と推測したが、今週、長崎キヤノンは、工場(上物&設備)建設を延期すると発表した。 これにより長崎のために大分が犠牲になるという懸念は、ひとまず回避された。
それにしても、ここのところ大分キヤノンは一挙に注目を浴びる 存在になった。 テレビをつければ大分キヤノンの非正規労働者削減の話題をやっているし、電車に乗れば大分キヤノンの話題でペチャクチャ喋っている集団に出くわすといった 具合で、大分キヤノンが全国区で知られるようになったと言えよう。
ところで、筆者は、この派遣労働者や請負労働者などの非正規労働者に大 分キヤノンが雇用の場を与えられなくなったことについて、大分キヤノン側を責めるのは筋違いだと感じている。 会社の経営に直接携わっていない外野の人達が、企業の社会的責任で雇い止めを行うべきではないというような事を言っていたりするわけだが、これは、ナンセ ンスな話だ。 非正規労働者を使い続けたらどうなるか?
- 親会社キヤノンにおいて、株主から経営者責任が問われる
- 放漫経営と見なされ銀行などから融資が受けられなくなる
- 打つ手が遅れると大切な正社員まで解雇しなければならなくなる
- やがて会社は存続不可能となる
- 生き残ったとしてもライバル企業との競争で厳しい立場となる
ということになるだろう。
非正規労働者の労働の場を提供し続けたとして、一部の人が、そのことを賞賛したとしても、それで会社が救われるとは考えられない。 従って、国家レベルで派遣労働者を雇い続けて助けた会社はそれに見合う補助金を出すなどの政策が出ない限り、会社は非正規労働者を切り捨てていかなければならない。これは極めて当然のことなのだ。
そもそも非正規労働者は、あくまで非正規労働者である。 最初から非常時には切られる運命であり、非正規労働者側もそれを承知で非正規労働者のポジションに甘んじていたわけだから今更泣き言と言っても遅い。 多くの人が、非正規労働者にならないよう、それなりの努力を積んで正社員になるなどしているわけだから、責めるのであれば、まずは己の努力不足を責め、不明を恥じなければなければならない。 その上で、施しを受ける謙虚さが必要だろう。 権利のようなものを主張するのは筋違いだ。
第 一、最終的に労働の場を提供する会社に心からの忠誠を持って仕事をしている非正規労働者が何人いると言うのだ。 景気がいい時には、賃金条件など、上辺の条件で会社を選択するような、そのような人間ばかりではないだろうか?会社から厳しい条件をつきつけられたら、 じゃ辞めますって、そういう心構えの人間ばかりではないだろうか? そのような非正規労働者というのは、最終的に労働の場を提供する会社からしてみれば、あくまで金で買った使い捨ての一時的なものにしか過ぎないだろう。
経営者が保身のために非正規労働者を切ると言う人もいるが、それも違う。 経営者だって好きこのんで非正規労働者を切る人は1人もいない。 むしろ、今まで非正規労働者に 投じた教育コスト(正社員に比すれば僅かなものだが)をドブに捨てることになるため、本来は切りたくはないのだけれども、仕方なく切るしかないという状況 だ。第一、経営者だって会社が倒産したら無職のプータローになることだってある。 そうならないようにすることは経営者として当然の権利だろう。
全てはアメリカの文化を日本人が真似た結果発生したものなのかもしれないが、過去、質の悪い労働者を雇用し、裏切られ、人間不信になっている面もある私には、そう思えてならない。
翻訳サービス合同会社 たぶき